筋トレで基礎代謝を増やして痩せやすくするって本当?
「筋トレで筋肉を増やせば、基礎代謝が上がるから痩せやすい体質になる!」
こういう説明、ネット上でよく見ますよね。
ただ、逆に
「筋肉が増えても基礎代謝なんてほとんど上がらないから、筋トレではダイエット出来ない」
という反論もよく見られます。
どちらが本当なんでしょうか?
この記事では、筋トレの基礎代謝、ダイエットの関係について改めて考えてみたいと思います。
基礎代謝の4割は筋肉
基礎代謝とは、人間が生命を維持するために最低限必要なエネルギー量です。
簡単に言えば、一日中ベッドから動かず寝たきりだったとしても、生きているだけで消費するエネルギー量のことです。
もちろん、エネルギー量の単位はカロリー(cal)で表します。
その基礎代謝のうち、およそ4割は筋肉で消費されていると言われています。
基礎代謝の内訳
技報堂出版『栄養学ハンドブック』
基礎代謝の計算方法
自分の基礎代謝を計算する方法にはいくつかあり、どの式でもまずは自分の性別、年齢、体重を使います。
基礎代謝の計算式は5タイプ
@厚生労働省
日本人の食事摂取基準(2005 年版)基礎代謝基準値を元に計算
基礎代謝量=基礎代謝基準値×体重(kg)
Aハリス・ベネディクト(Harris-Benedict)の計算式
男性: 66.47+(13.75×W)+(5.00×H)−(6.78×A)
女性: 655.1+(9.56×W)+(1.85×H)−(4.68×A)
W:実測体重(kg)H:身長(cm)A:年齢(歳)
Bハリス・ベネディクト方程式(日本人版) 計算式
男性:66+13.7×体重kg+5.0×身長cm−6.8×年齢
女性:665.1+9.6×体重kg+1.7×身長cm−7.0×年齢
C国立健康・栄養研究所
国立健康・栄養研究所の式(Ganpule et al., 2007)
基礎代謝量=((0.1238+(0.0481×体重kg)+(0.0234×身長cm)-(0.0138×年齢)-性別*1))×1000/4.186
注)*1;男性=0.5473×1、女性=0.5473×2
D国立スポーツ科学センター(JISS)
基礎代謝量=28.5×除脂肪体重
除脂肪体重=体重-脂肪量
脂肪量=体重×体脂肪率
基礎代謝に筋肉量は関係ない?
上記の式を見ても分かる通り、基礎代謝量は体重、性別、年齢などに相関する部分が多く、筋肉量はほとんど関係無いことがわかります。
実際のところ、基礎代謝はほとんど体重と比例関係にあり、その体重の中身が筋肉だろうが脂肪だろうがほとんど変わらないと言われています。
活動代謝の考慮
基礎代謝は人間が何もしなくても生きているだけで消費するエネルギー量ですが、当然ながら我々は日々活動しています。
基礎代謝とは別の、活動によって消費するエネルギー量は”活動代謝”といいます。
厚生労働省の日本人の栄養所要量によると、仕事や日常生活の過ごし方での身体活動レベルを「低い」「ふつう」「高い」の3段階に分け、それを基礎代謝と合わせた消費するエネルギー量が示されています。
身体活動レベルに応じた消費エネルギー量
身体活動レベル | 1日のエネルギー総消費量 |
---|---|
低い |
基礎代謝の1.5倍(1.4〜1.6倍) |
普通 |
基礎代謝の1.75倍(1.6〜1.9倍) |
高い |
基礎代謝の2倍(1.9倍〜2.2倍) |
筋肉で増える消費エネルギー量
身体活動レベルが低い人の場合、1日の消費エネルギー量の7割を基礎代謝が占めることになります。
そのうちの4割が筋肉で消費されるので、「筋肉による基礎代謝量」は1日の消費エネルギー量の約3割(0.7×0.4)ということになります。
適切な栄養管理とトレーニングがあっても、筋肉を1kgも増やすのは簡単ではありませんが、仮に筋肉量を10%増やしても、3割の10%ですから、1日の消費エネルギー量は3%しか増えないことになります。
塵も積もれば山となると言いますが、このくらいでは誤差の範囲にしかならず、「痩せやすい体質」への変身は難しそうです。
では何故ダイエットに筋トレが必要なの?
筋トレで筋肉量を増やしても基礎代謝はほとんど変わらないのに、なぜダイエットには筋トレが重要なのでしょうか?
ダイエットに筋トレが重要な理由は、見た目の変化です。
筋肉は脂肪より重いことはほぼ常識だと思いますが、同じ体重でも脂肪が多い人と筋肉が多い人では見た目が全く違います、
ダイエットとは要するに見た目を良くするための取り組みですから、筋肉を増やして見た目を良くするのが重要なのです。
そもそも筋トレだって運動だ
上で「身体活動レベルが低い人が筋肉を増やしても」という例を出しましたが、実際にはそんな事はありえません。
筋肉を増やすためには高強度のトレーニングが必要であり、そうなれば必然的に身体活動レベルは「高い」になります。
身体活動レベルが「低い」から「普通」になるだけでエネルギー総消費量は15%も増え、「高い」になれば30%も増えるのです。
つまり筋トレで痩せるのは基礎代謝が増えるからではなく、活動代謝が増えるからです。
「基礎代謝が増えて太りにくくなる」は正確ではありませんが、筋力がつけば確実に活動代謝は上がります。
基礎代謝が高く引き締まった身体を作るには
加えて、ここまで見てきたように基礎代謝は体重に依存します。
つまり、デブでも基礎代謝は十分高いのです。
大抵の場合、デブは自分の体重を支えるために筋肉量も多くなります。
そして、ダイエットで体重が落ちれば基礎代謝も減ります。
これは避けられないこと。
逆に言えば、見た目が引き締まっても体重が減らなければ基礎代謝も減らないのです。
筋肉が多い人は、同じ体重(基礎代謝)でもデブより引き締まっており、同じ体脂肪率でもヒョロガリより健康なのです。
これを最短で実現する方法は筋トレしかありません。
有酸素運動ではダメです。
有酸素運動で筋肉量は増やせません。
食事制限だけや有酸素運動だけで、痩せたは良いけどスタイルがイマイチな人って結構いませんか?
手足ガリガリ下腹部ポッコリの女性って意外と多いんですよね。
引き締まった腹筋、ツンと上向きのお尻、無駄を削ぎ落とした太ももや二の腕
こういう美しいシェイプを手に入れるためには、筋トレが最も効率的です。
さあ、今すぐ筋トレを始めましょう!!
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